PICKSTER

シュトゥットガルトやインゴルシュタットの宿敵を打ち倒す事を目的として、
このバイエルンの自動車会社は明確な主導権を握るため
再度、翼をつけ羽ばたく準備をしている。

 全てのBMWのクルマに通じる強固な定義はダイナミック・エレガンス、先進技術、ディティールへのこだわり、
そして最高の品質に基ずくものでなければならない。

「スポーティング・パフォーマンス、パワーと美学、審美的な外観」をBMWは標榜する。
 そんな製品&デザイン哲学を使用来のBMW製品にトリノのカロッツェリアが提案したコンセプトが
この「ピックスター」である。
1998年ベルトーネはドリームカー"ピックスター"をジュネーブの最前列の舞台で披露した。
伝統に恥じない、過激な姿をまとったランニングプロトタイプである。

グランド・トゥーリズムの精神とピックアップ技術の融合を目指した・・・
ピックアップの荷台の機能的ヴォリュームとクーペの流麗な造形処理を組み合わせ、「ピックアップ世界のミウラ」をめざしたもの。

造形の限界を極めたボディに引けをとらないパワートレインはBMWの直6気筒3200cc/320hpのスペシャルエンジンを搭載する。

 
ここ数年のBMWのプロトタイプやコンセプトカーは、ドキッとするクルマが多々あります。
このピックスターもその一台。
外観からはキドニーグリルが唯一のBMWであることを主張しているだけで、後は斬新なラインで表現されています。
イタリアのカロッツェリアがデザインに加わると、BMWはココまでエレガントに変身できる・・・・

ベルトーネ・マジックにはただ唖然・・・

以前から気になるクルマとして資料は集めていましたのでスタートするには、そう時間はかかりませんでした。
制作の技術やそれに消費する時間などはあまり大切なことではありません。

人から習いそれを自分のフィールターに透して得る『なにか』それがオリジナリティに繋がると信じています。

少しでも理解していただければ、いいかな・・・みたいな・・・。


モデルカー雑誌「プチガラージュVol.4」の企画第一弾の制作記です。
理屈を抜きに出来上がる工程の雰囲気を楽しんでください。


資料のCG図面をスケール縮小

ピン先で印を打ちこみ切り出します

幅を少し大きめに型紙を組み立て

間に粘土を挟み樹脂に置き換える為の準備

タイヤハウスのラインもこのときに

シリコン型を制作するための枠

シリコンを入れ硬化させます

硬化したシリコンから粘土を出します

レジン樹脂を注型

硬化したレジン樹脂の塊

底面を基準にして

ボディに罫線を引き左右のバランスを

刃物でザクザク削ります

時々お休みします、あぁ手が痛い

#180ペーパーで空研ぎ

鉛筆で細かい造形を描きこみます

よしよし、いい感じだと思ったら次へ進みます

窓の筋彫り

顔の造形

窓のバキューム型の制作

シリコン硬化中

窓バキューム用の型

ホイールハウスとホイールベース

中をリューターにて削ります

窓周りをデザインナイフで調整

サイドのライン造形は複雑な為
分割して作ります

上下のラインを決めたら、
深い箇所から順番に制作

リヤの造形はエポキシパテで

サイドビューの複雑な面もできました

BMWお約束のキドニーグリル

荷台と室内はプラ板で

オフセットされたタイヤハウスです

ダッシュボートもエポキシパテて゜制作
はめ合わせをしています

19インチから20インチのホイールを製作
ただリムの周りにテープを巻くだけ

レジンの塊から小物を削りだします

リヤ&ルーフスボイラーの出来上がり

20インチのホイールはこのように

型が取れました

レジン樹脂に置き換え

くりぬき、彫刻刀で造形します

コックピットはこんな感じで・・・

20インチになったタイヤ・ホイールを
シリコンで型取り

シートもついでにキャスト・・

1セット出来上がり

型に入った硬化したレジン


全てのパーツが揃いました、これから塗装工程に入ります。



脱脂作業

サフェーサーを塗装後、細かいキズを確認

タイヤ・ホイールの完成

内装・ダッシュボードも完成

ウィンドウ用バキュームの型

パール塗装わ引き立たせるための下地色

パールを入れました、この後クリヤーを
3コートのパールでした

次の色の為のマスキング

ハイ、銀色が入りました

三色目を塗装して乾燥します

スボイラー&ミラーを同じ色に塗装

ウィンドウのバキューム完了

塗装の終了した各パーツ類

組み立ての工程に入ります


タイヤとホイールアーチのクリアランスをチェック

内装を筆塗り

ディティール制作

窓を固定してから接着

ランプ内蔵

かっちょええなぁ

眼を入れました、ぐっと表情が・・・・

場所が場所のミラー

ワイパーもセットで

エンブレムの制作はコピーから始まります

トレペでトレースしてスキャニング

パソコンでごにょごにょ編集

大きさを決めて

ほら、出来上がり

納まりました



制作日数はのべ4日。
早いか・・・・遅いか・・・・上手か・・・・下手か・・・・
そんな事はどうでもいい・・・・・・・・・・

手のひらにのせて、暖かければいいんだ・・・・・